アカツキとRSGT2020
アカツキでエンジニアリングマネージャをしている島村です。
去る2020年1月8−10日に「Regional Scrum Gathering Tokyo 2020」(以下 RSGT2020)が開催されましたが、昨年に引き続きスポンサーをさせていただきました!
Regional Scrum Gathering Tokyoとは
- スクラムを実践する人が集い垣根を超えて語り合う場を提供するという目的によりコミットしています。
参加した方はわかると思いますが、通常のカンファレンスとは違い、Gatheringの名を示すように寄り合い所のような雰囲気が強くあり、セッションも深く考えさせられるようなものが多いです。
またセッション中に隣の人と語りあう時間をあえて用意するスピーカーもおり、そのような空気を一体となって作ってくれていました。
廊下やロビーのソファーなどで活発に意見交換がされているのも印象的でした。
まさに垣根を超えて語りあう場が形成されていたのです。
私達アカツキはこの理念に共感し2年連続でRSGT2020にスポンサーしています。*1
スポンサーをすることによりこのような素敵な場が毎年継続されればと思いますが、副次的にはRSGT2020に訪れる方々と出会い、さらに一緒に仕事ができるよう機会を得られればという面もあります。
参加してみて
筆者の私はというと1日目は丸々仕事で出れず、2日目も午前中は参加できませんでした。調整能力の低さを露呈してしまいお恥ずかしい限りです。
直接の参加はできなかったもののSNS上での盛り上がりは見ていました。
基調講演でのJames Coplien氏の「The Ten Bulls of the Scrum Patterns」の話は興味深く、スクラムと十牛図の語りには強く興味をもっています。
スクラムの本質を改めて考えさせられる場だったようで、参加できた同僚から改めて聞きたいと思います。
また二日目の基調講演のSahotaさんの「Lost in Translation: The Manager’s Role in Agile」も二日目の流れの源流になったとのことでSNS上で盛り上がっていました。
気になったワードは「ヒエラルキーをひっくり返す」「XY理論」「No One Gets Left Behind」
一つ一つのキーワードが深く考えさせられるものです。
私は午後から参加したのですが、Sahotaさんからの流れのから組織変革とリーダーシップ、自立したチームとその価値観、マネージャの関わり方などのセッションが多くあり、一つ一つのセッションだけでなく、連続で聞いたときにより効果がでるようなセッションプログラムでした。
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いくつか印象的だったセッションの感想を。
キャッチーなタイトルなので興味本位で参加させてもらったが、会社単位でこの改革をしたことに脱帽です。
たしかにマトリクス組織よりチーム主体にしたときの方が小さく最適化はしやすいのは経験上あります。が、ここまで権限委譲をしたことはなく、チームがクリエイティブなところに集中できるようにマネージャ(部長)に権限と役割をもたせていました。「人員配置」や「予算」までも委譲することは考えたことがなかったです。
デメリットに1on1の実施が減っているということが記されていたので、やはり管理周りが弱くなる課題はあるようです。
また人材もチームや個人に裁量があり、体験入部制度で社内の流動性が高まる方向にあったようだが「メンバーの固定化」が弱くなることへの影響も気になりました。異動する個人を見ればモチベートにはなるので一長一短なのでしょう。
さらにマネージャ(部長)のチーム化した組織運営チームの例はとても興味深かく。職能の部長が本部全体を見るようになるので視座もあがりキャリア形成には良いかとおもいますが、「チームをまたがるところ」に課題があったようで、この組織運営チームがどこまで関与できるのか、上記の課題にどこまで関与できるのかポイントになってくるのでしょうか。
チームで転職した及部さん(@TAKAKING22)の話しは興味があったので楽しみに参加しました。
冒頭から「チームの死とは」という疑問を会場に投げかけ、プロダクトに依存しない「Team-Based TEAM」を提唱していました。
ずっと会社員で働いてきた自分としては「会社・組織」「作るべきもの」が大前提で、それに最適化したチームやメンバー、作り方を考えることがあたり前という概念があり、プロジェクトが終われば「チームの解散(死)」は当たり前にくるものと思っていいて考えたことがなかったです。
タックマンモデルが、その通りに状態遷移するチームは2%であることが、改めてチームの継続は難しいこと考えさせられました。ただそれ以上にプロダクトが終わってもチームを死なせなかったこのチームの想いの強さには尊敬します。
また安定したチームにするには人材の固定ではなく、学習できるチームであることと説明があり、本質は「生物における新陳代謝をチームに実装する」入れていくとのこと。
チームで学習するというのはとても難しく様々な前提条件が必要になることもあるが、改めて自分のチームの一つの方向性を知ることができたのは大きいことでした。
他にも刺激的なセッションは多く、全体的には自分たちの組織とマネージャ、チームのあり方、またその中でどうやってチームで価値を創出していくかを考えさせられた1日でした。
最後に
アカツキでは、アカツキらしいプロジェクトマネジメント(≒チーム開発)を探求するメンバーの集まるコミュニティ four *3 があります。
今回のRSGT2020にはfourメンバーが多く参加し、現場に各々が持ち帰ってきており今後が楽しみです。
今年の開催中に発表された、来年のRSGT2021のチケットも既に多くのメンバーが購入済みの状態です。
ぜひ一緒にハートドリブンな世界を実現するエンジニアリングマネージャ、組織の成長、課題解決に取り組んでくれる仲間を募集しています。興味のある方はぜひ連絡をください。