Akatsuki Hackers Lab | 株式会社アカツキ(Akatsuki Inc.)

Akatsuki Hackers Labは株式会社アカツキが運営しています。

新卒・中途メンバーとアクティブブックダイアログを通じてカルチャーを紡ぐ

この記事はAkatsuki Games Advent Calendar 2024の8日目の記事です。


はじめに

新卒4年目を迎えようとしている、クライアントエンジニア田﨑です。今年の4月から、新卒社員と中途入社の社員(計3名)を対象にアクティブブックダイアログ(ABD)を実施してきました。12月の今、3冊の本を読み終え、改めてこの活動が組織にもたらした効果を振り返っています。


始めたきっかけ

私たちの組織は、現在大きな変化の中にあります。そんな中でも、自分が心から大切だと思う会社の文化をしっかりと残したい。アカツキ / アカツキゲームスでは、有志のメンバーが主体的にABDを運営しており、その取り組みに刺激を受けました。このABDは、単に知識を共有するだけでなく、新卒や中途入社の方々に「こんな素晴らしい文化があるんだ!」と感じてもらい、共に実践するきっかけを作る場にしたいという思いで始めました。


ABDとは?

ABD(アクティブブックダイアログ)とは、本を分担して読み、それぞれが要約を準備して共有する読書会の手法です。以下がその基本的な流れです:

  1. 分担読書
    本を章ごとに分担し、各自がその部分を読み込みます。

  2. 要約作成
    担当部分を簡潔に要約し、他のメンバーにもわかりやすく説明できるよう準備します。

  3. 発表と対話
    要約を順に発表し、その後グループ全体で対話を行います。対話の中で他者の視点を知り、自分の理解を深めることができます。

ABDの大きな特徴は、読書を個人の活動に留めず、チームでの対話を通じて学びを共有し、広げられる点です。単なる知識の共有にとどまらず、チーム全体の価値観や文化形成にも役立つ方法です。


これまで読んだ3冊と得た学び

1. Team Geek(4月〜6月)

www.oreilly.co.jp

  • 内容のポイント
    優れたチームを作るためのコラボレーション、信頼、リーダーシップの重要性を解説した一冊です。

  • 経緯と学び
    新卒・中途の新規JOINメンバーがいち早く会社のカルチャーを理解できるようにと、私から提案しました。特に、Team Geekの中で言及される「HRT(謙虚・尊敬・信頼)」は、私たちアカツキ / アカツキゲームスのコアバリューでもあり、会社の公式サイトにも掲載しています。 参加者からは、「共感できる部分が多く、読んでよかった」という声が多く寄せられました。また、私自身もリーダーシップを発揮するための重要な原則を改めて学び直す機会になりました。

aktsk.jp


2. エンタメビジネス全史(7月〜9月)

bookplus.nikkei.com

  • 内容のポイント
    エンターテインメント業界の進化を俯瞰し、革新を生み出す要因を探る一冊。

  • 経緯と学び
    「エンタメ業界で働くなら、業界全体を俯瞰的に理解しておくべき」という考えから、メンバー全員で本書を選定しました。ゲーム業界の歴史や市場動向を学べただけでなく、他のエンタメ業界からも多くの学びを得ることができました。また、業界を超えて共通する成功要因に気づくことで、視野が広がりました。

    読書後、メンバー一同が「世界に誇る素晴らしいエンタメを届けたい」という強いモチベーションを共有できたことが、この本を通じた大きな成果となりました。


3. ルールズオブプログラミング(10月〜12月)

www.oreilly.co.jp

  • 内容のポイント
    プログラミングを効率的に行うための実践的なルールや哲学を紹介した一冊。

  • 経緯と学び
    技術的なスキルを学びたいという新卒メンバーの期待から選定しました。

現在読み進めているところです。技術的なスキルを学びたいという新卒メンバーの熱意に私自身が刺激を受けると共に、中途メンバーや私から現場で起きた「あるある」を伝える機会になっています。


ABDを通じて感じた変化

  1. 文化への共感が深まった
    各本のテーマを通じて、会社の大切な価値観や文化を共有することで、新卒・中途の垣根を越えた共感が生まれました。それぞれのバックグラウンドが異なるからこそ、多様な視点が交わり、共通のカルチャーを再確認する場となりました。

  2. 対話がもたらす新しい気づき
    異なる経験や視点を持つメンバー同士のディスカッションを通じて、「自分一人では気づけなかったこと」に多く出会うことができました。特に、バラバラなチームで構成されているからこそ、各チームの知見を共有する貴重な場にもなっています。また、新卒メンバーのキャリア相談や、個人的な悩みの共有といった、より人間的なつながりを育む機会も生まれました。

  3. カルチャーの実践が始まった
    読書会で培った価値観をもとに、メンバー自身が文化的な活動を率先して行う主体へと成長しています。最近では、社内カンファレンス「Akatsuki Dev Meet Up」の運営を主体的に担うなど、新たなカルチャーづくりに貢献する動きが広がっています。


今後の展望

ABDを通じて、「読書を超えた文化の共有と実践」ができることを実感しました。来年も新しい本をテーマに活動を継続し、さらに深い対話と実践の場を作っていきたいと考えています。


最後に

今年のABDで感じたのは、文化は「伝えるだけでなく、一緒に作り上げるもの」だということです。組織の変化が激しい中でも、共通の価値観を持つ仲間が増えることで、会社としての軸がより強固になっていくはずです。この取り組みが、組織全体の未来を支える一歩となればと思います。